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2006年5月16日 (火)

同業者との対話。

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03_au32先日、とある記事を偶然発見された同業の方からメールをいただきました。

Panasonic そらみみ工房 * パソコンのお医者さん

メールをいただいたのは、こちらの代表の方で、稲澤さんとおっしゃる方。
稲澤さんのところは、パソコン修理を高砂市を中心に兵庫県全域で引き受けておられるそうです。

私もパソコン修理を、明石市、神戸市西区、垂水区など神戸市西部で業務として展開していますので、すぐご近所というわけでもなく、商圏が露骨にバッティングするわけでもありませんし、純粋に「情報交換でもしませんか?」といった内容でしたので、一度お伺いしてみようと思って、何度か日時の変更がありましたが、この日にお伺いできました。

基本的には、こういう商売は「客の取り合い」という側面もないではないですから、あまり近所の同業の人だと、いがみ合いの元になりがちですが、ここの稲澤さんは、ちょっと違った考え方をお持ちでした。

即、仕事の話につながるようなことはなかったわけですが、やはりまだまだ未成熟な業界ですので、変な競争意識を持たない関係で、同業としての情報交換ができたという、ちょっと新鮮な体験でした。

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お伺いして出てこられた稲澤さんは、私の第一印象は「ヨン様スマイル」の好青年、でした(笑)。
(ご本人がお読みになって、もしお気を悪くしたらごめんなさい)

スタッフを数名抱えておられて、ウチなんかよりは着実な会社運営をされておられますので、見習わなければならない部分はたくさんあります(^_^;
同業の私に声をかけていただいたのは、先にも書きましたが、「まだまだ未熟な業界」なので、同業の潰し合いではなく、共に成長していけるようになれれば、とのお考えのもとだったそうです。
基本的に、私も同じ考えです。
こうしてブログで事例を公開しているのは、同業もしくは同じような業務をしている人にとって、この手の情報は絶対的に不足しているはずだと考えているからです。
現に、質問サイトが結構繁盛していたり、同じデータで別の質問サイト同士でデータや回答者IDが共有されたりしているのは、同じような思想や需要があるからだと思っています。

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また、以前勤めていた会社では、同じ思想で計画されたデータベースを組んでいました。
私はその会社でも同じように、とある産業機械の修理や設置などをしていたわけですが、全国規模の会社でしたので、あちこちの営業所にいる社員が、同じように日々トラブル対処をしていました。
あるところでは、とあるトラブルで「こうやって対処した」という情報を持っていたのに、別のところで同じトラブルが発生して、その情報を知らなかったがために何日も機械が停止していた、ということが結構多かったのです。
それが、インターネットがようやく世に定着し始めた1990年代後半、当時まだGoogleはありませんでした。
その当時のパソコンの状況をご存知の方ならおわかりかと思いますが、今のGoogleのように、膨大な情報を一瞬にしてキーワード検索をかけられるようなシステムは、一般レベルでは存在していませんでした。
当時、ものすごい予算をかけて、かなりの人数が関わって開発をしました。

私はそのプロジェクトの、比較的現場に近いところで、データ収集とキーワード作成に関わっていました。
ついでに、各営業所にデータベース端末兼メール端末として配布されたパソコンの管理も任されていたりしましたので、今のようにパソコンのトラブルの対処を毎日やっていました。
その頃の経験が、今に活かされているといっても過言ではないでしょう。

結局このプロジェクトは途中で頓挫しました。
なぜかというと、効率のいい検索のできるデータを蓄積できなかったのです。
今で言えば、SEO対策がまるっきりなっていないホームページから希望の情報を引き出す、という作業に似ていますね。
質問サイトなどで質問している人が、時々「すでにその質問は出てるよ」「検索してから質問しろ」とか怒られているのを見かけることがあります。
そういうのを見る度に、勤め人当時のデータ整形作業に関わっていた頃のことを思い出します。
用語や言葉の言い回しなどが、まるっきり統一されていないがために、希望の情報を引き出せないのです。
これは検索する側の「検索スキル」が要求される部分ではありますが、インターネットのように混沌とした秩序のない情報の洪水ならともかく、社内データベースでは、検索スキルうんぬんではなく、「一発で情報が取り出せること」が要求されます。
それが、人間の弱い部分で、大きな企業であるだけに、末端の現場まできちっと統一された周知徹底が難しいのです。
通常の物販などであれば、POSレジ導入でなんとかなるわけですが、機械の修理というのは、実にさまざまな現象、さまざまな用語、さまざまな対処方法があるだけに、結局は入力されるデータの質の高さが要求されるわけです。
それを末端の現場全てに要求するのですから、あくまで人間側の問題であって、パソコンの技術の進化程度では対応できないのです。

ちょうどその時期に、日経コンピュータという雑誌での名物記事「動かないコンピュータ」に出会いました。
それをまとめた書籍も出ています。

4822207846動かないコンピューター ― 情報システムに見る失敗の研究
日経コンピュータ

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私の見た記事そのものは読めませんが、
「動かないコンピュータ」とコンサルタントの関係:ITpro
こちらの記事で、その片鱗を読み取ることはできます。
「動かないコンピュータ」は今に始まった話ではなく、80年代、それ以前からあった話なのです。
結局は人間の使う物、人間がきちんと使えなければ、まさしく「ただの箱」、いや、「高いだけで使えない箱」となってしまうのです。

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系統化された大きな企業ですら、そういう状況です。
私たちのような、パソコンの修理をする現場の技術者に関しては、企業の情報だけではかなりの偏りがあるわけですし、かといって各家庭の状況をきちんと把握できている企業などどこにもないわけです。
特に、メーカー修理や販売店修理などでは、販売者の責任として「販売時の性能の再現」までしかできないので、ウイルスやスパイウェアの対処は、原因や現象はともかく、「おかしくなったのならとにかくリカバリ、リカバリできないならハードウェアの故障」しかありません。
でも、ほとんどのお客さんは、リカバリで治す方法を望んでいるわけではありません。

現象には原因があり、適切な対処が存在するのです。
それが「リカバリ」だけで全て何とかなるわけでは決してないのです。

パソコンという、難しい機械のトラブルの対処には、こうした「非常に人間くさい部分での対処」というのが必ず必要になってきます。
しかし、そういう部分は、現状ではどうしても「すき間の需要」的なイメージしかありません。
それゆえに、なかなか成熟できない業界でもあるわけです。

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また、難しい機械であるだけに、やはり経験はものすごく重要になってきます。
最近時折見かけるのは、

  • たまたまパソコンの組み立てがちょっとできる程度で、周囲から「あの人はものすごくパソコンに詳しい」とおだてられて商売を始めた人

  • それでいて、実はWindowsXPから98ぐらいまでしか知らない人

  • 週末起業で趣味の延長でやっている人
などがいます。
私は、そういう人が組み立てたパソコンの面倒を何度も見させてもらっています。
まぁどれもマニアチックで趣味丸出しのものばかりです。
中には、OSが違法コピーでインストールされていたりすることすらあります。
これは経験ぬんぬんより、お金を取る商売としてどうかと思いますが…。
経験に関して言えば、やはり自分の知り合いの範囲でちょっとトラブルの解決ができた程度で始められるような仕事ではない、ということ。
今回お話をさせていただいた稲澤さんも、私と同様、8ビットパソコン(当時は「マイコン」と呼んでいた)頃からいじっていたそうで、サポートスタッフもそれぐらいの経験を持っている人ばかりだそうです。
パソコン暦もそうですが、やはり「対人スキル」というものも必要になってきます。
単にパソコンの組み立てができる程度では、お客さんが満足できる対応はできません。
症状を見て「めんどくせぇなぁ」と心の中で舌打ちして「あ、これはリカバリですね。データは消えますがよろしいでしょうか?」みたいな対応では、決して長続きしません。

そういった部分でのポリシーでも、稲澤さんのところとは、相通じるところがありました。

実は、稲澤さんのところに、以前同業の方が、同じようにお話しをしに来たことがあったそうです。
「未熟な業界なので、共に成長し合えるようになればいいですね」という考え方は、この人からいただいたそうです。
私も一度お会いしてみたいものだと思いましたが…。

私のところは、タウンページやホームページなどからの依頼がメイン、稲澤さんのところは、企業・法人もですが、個人の方からも依頼を受けておられるので、スタッフを抱える必要があるほどの件数を取っておられます。
企業スタイル・ターゲットの客層に若干の違いはありますが、同じ志で近所で商売されているのがわかって、うれしく思いました。
即提携だとかいった話はちょっとしづらいとは思いますが、とりあえずお互いに情報交換をしていって、励ましあえるような関係でいられれば、とは思っています。

パソコンだから機械的な対応、ではなく、やはり人が使う道具だからこそ、

人と人とのつながり

というものが大事だと思っています。

実はいろいろと、同業者の裏事情なんかも交換し合ったんですが…さすがにおおっぴらに書けないようなことばかりですので、その辺は伏せておきます(^^;
また時間があればお話させていただければ、と思います。

他の同業の方も、もし私の考えに賛同できるようでしたら、お会いしませんか?
でも、賛同できなくていがみ合うようなものでしたらやめておきますが…。

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コメント

以前に町内の主婦の方からお電話をいただいて、「私もこれからお宅のような仕事を始めたいのですが、相談に乗っていただけませんか?」いあ、さすがにそれは・・・
未だにぽっと一過的なチラシを見ることがあっても、長く営業してみえる同業の方が近くにいないのでやっぱり難しい業界なんだと思います。
たまに企業専門のサポートやインストール業者の方とお会いして話を聞くといい刺激になったり、ほっとすることがあります。(ささもとさんのBlogもそうですが)
 例の電話から3年経った今ではそのおばさんともう一度話をしてみたいなぁとおもいます。(まだ仕事をされていればですが)

投稿: teltel | 2006/05/30 13:19:43

teltel さん

似たような電話をもらったことはあります。
定年間近のおじさんでしたが…どうしてるんでしょうね。

やめてしまった同業者さんは、おそらく、この記事に書いたように、腕を過信した人が、宣伝方法も工夫しないで、依頼が来なくてやめてしまったんでしょうね。
実は、パソコンサポート業開業マニュアル的な本を買ったことがあります(笑)。
また時間があったら、その辺の話も書いてみたいと思います。

投稿: ささもと | 2006/05/31 10:16:43

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