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2006年8月18日 (金)

Excelを使う必然性。

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今回は、とあるルートでの出張対応依頼。
Excelの操作で困っておられるお客さんの操作指導をしてきてほしい、というもの。
なにやら、特定のボタンが表示されなくなったとか、表の中のデータを変更できないだとか、いろいろあるようです。

この程度の話は、直接の依頼ででもない話でもありません。
でも、どちらかというと、こういう操作の出張指導依頼というのは、

「お金がかかる」

と言われると、ついつい

「お金がかかるならやめとく」

という感覚になることが多いと思います。
それに、何らかの形で顔見知りならばともかく、初対面の、知っているかどうかもよくわからない人に教えに来てもらうというのは、かなり抵抗があると思います。
事実、私がそういった操作をお教えしているお得意様は、別の形でお会いした方ばかりで、「知ってるなら料金払うから教えてよ」とおっしゃっていただけたのでお教えしている人ばかりです。
まぁその辺は置いといて。

今回のお客さんは、確かにExcelの操作でつまづいておられたのですが…。

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このお客さんの場合は、ご自身の趣味のコレクションが膨大な数なので、それの一覧表を印刷するために、Excelで表を作っておられたもの。

要は単純に印刷するためだけのものだったわけですが、なぜかセルの結合やら表示形式の変更やら細かい小手先のテクニックがあちらこちらに使われていて、後からいじろうにも、そういうセルの設定が不規則で、下手にいじることすらままなりません。

とりあえず、特定のボタンが表示されないなどのトラブル?をとっとと片付けて、Excelの使い方のレクチャーをしておきました。

Excelの使い方、というよりは、Excelを使うならこう使うべきものという部分のレクチャーになりましたね。

よくあるおかしな使い方としては、

長文コメントが1行の枠で収まらず、直下のセルに2行目、3行目をぶつ切りにして入れている

というもの。
これは、紙に印刷する際には全く問題ないので、それだけが目的ならそれで済ませてしまうことも多い使い方です。
しかし、それをデータとして他人に渡すとなると、話は変わってきます。
たかだか2~3行のコメントではありますが、2~3のセルにまたがっているため、わざわざ結合させなければ流用もままならないのです。

私が会社にいた頃によくあったのは、会議の議事録をExcelで作って、改行は次のセルに行くような入れ方にしてあるというもの。
これは集団において、作業の効率を落とす元となり、やるべきではないことの一つなんですけどねぇ。

たとえばその中の文章をメールに転記したくても、セルを一行ずつコピーしては貼り付け、コピーしては貼り付けの繰り返し。
それが20行もあったりすると、殺意さえ芽生えかねません(おいおい)。
そういう議事録を作る時も、わざわざ打ち込みを一定量おきにぶつ切りにし、別のセルに打ち込むという手間をかけなければなりませんし、打ち込んでいる間に文章の挿入が発生したりすると、その編集の手間はただならぬものがあるはずです。
せっかくそこまで手間をかけて文字データにしてあるというのに、印刷以外には全く使えない、つぶしの利かないデータと言えましょう。
文字データにする意味が9割方失せてしまっています。

また、もう一つのありがちな使い方が、

その項目(セル)が上の行と同じ内容なら「〃」という記号(もしくは空白)で済ませている

というもの。
印刷して人間が見るものであれば、それもアリですけど、データとして扱った場合、それは「上の行と同じ」という意味ではなく、「『〃』というデータ」として扱われることになります。
データとして扱う場合、しばしばソーティング(並べ替え)を行なったりします。
その場合、「〃」としか書いていないデータは、ソーティングを行なった瞬間に意味を失います。
データとして扱うことが少しでも想定される場合、これはやってはならないことになります。

今回のお客さんは、それに加えて、データの横軸「項目」の内容が不明確で、勝手なコメントが加わっていたりで、人間が見る「表」としても不完全なものでした。
もうここまで来ると、Excelうんぬんの話ではありません。

仕方がないので、少しだけ時間をかけて、1ページだけ表の整理を行いました。
とりあえずそこに至るまでの過程の説明は省略し、お客さんに項目のヒヤリングを行ないながら、項目とデータ(セル)の整理をし、一つの完成形を作り上げてみました。
本人が「完成形」のイメージを持っていなければ、そこにたどり着くことは決してできないのです。
そこに至る過程は、それからの説明でも遅くはないのです。
ゴールの見えない作業と、ゴールに向かって着々と完成しつつある過程が見える作業とでは、そのモチベーションや習得しやすさが大きく違ってきます。
まずはゴールを明示するところから入ったわけです。

「おー、なるほど。こういう風に作るんだねぇ。データがまとまってキレイに見えるね」

お客さんも、そこまで出来上がって、ようやくイメージがつかめたようです。

「でも、これだと、印刷したらゴチャゴチャしそうだね」

そこは目的が違うから仕方がありません。
印刷してキレイな表と、データとして使い回しがきちんとできる表は、なかなか両立させることが難しいものです。
そこら辺は、Excelの使い方をマスターし、データの扱いをきちんと把握した人でなければできません。

「見やすい印刷」「データとしての扱いやすさ」を両立させるのは次への課題として、今回はその違いをご理解いただいて、お困りの操作の解決をしましたので、次へのステップができ、お客さんもご満足いただけたようです。

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今はパソコンが世の中へ浸透していく過渡期です。
まだまだこういう「データにする意義」というところが理解されておらず、

わざわざデータとして打ち込んで、自分にも相手にも手間をかけさせてしまう

というトホホな事象は後を絶ちません。

よくあるのは、

Microsoft Office Specialist 公式サイト :(株)オデッセイ コミュニケーションズ

Microsoft Office Specialist(MOS)の検定試験に受かったからといって、「資格を持ってるならすごい書類が作れるんだ」と周囲が勘違いすること。

MOSを持っているからって、使えるファイルを作成できるとは限りません。
あれはあくまで「操作のスペシャリスト」という観点の検定ですので、操作をマスターしたという一つのステップに過ぎません。
結局は、本当に意味のあることというのは、「その技能を使ってどう仕事に活かせるか」ということです。
資格や検定というものは、「受かればそれで終わり」ではなく、「受かったらどう活用するものなのか」を見据えてこそ初めて意味のあるものとなります。

資格も検定も、取っただけなら、ただの紙切れ、ただの肩書きに過ぎません。

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2006年08月18日(金) パソコン・インターネット, 基本操作・便利技関連, 日記・コラム・つぶやき |

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コメント

ささもとさん、初めまして最近こちらのブログを見つけて読んでるユキといいます。

>文章をメールに転記したくても、セルを一行ずつコピーしては貼り付け、コピーしては貼り付けの繰り返し

こちらなんですけれど、Excelで範囲指定してコピー、そのままメーラーに貼り付ければ、あとは要らない改行を消すだけで済むと思います。
文章の挿入に関しては、ちょっと付け足すと行がハミデル場合は確かにメンドクサイとは思います。

少しだけ気になりましたのでコメントさせていただきました

当方使用ソフトはOffice2000proです

投稿: ユキ | 2006/10/27 12:38:14

ユキ さん
コメントありがとうございました。
うーん、その手法は、おそらくおっしゃる通りでしょう。

記事のその部分の記述は、要はデータを作る人の趣味で使いまわしの利かないデータを渡されても困る、「データを使いまわすために手間がかかる」という部分がネックだということで取り上げたわけです。

効率的な情報共有によって「情報の下流」が楽できる、というのがITの極意であって、ITは「情報の上流」が楽をするためにのみ存在するものではない、ましてや「情報の上流」の趣味を押し付けるためのものではない、ということです。

投稿: ささもと | 2006/10/28 5:54:18

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