ウイルス対策ソフトをご利用の場合、「トロイの木馬」を誤検出する記事があります。警告が出た際は、こちらの記事をごらんの上、お知らせいただければ幸いです。

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2008年11月26日 (水)

それは「初心者向け」とは言わない。

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こちらはかなりお気の毒なお客様の事例。
パソコンは、富士通のノートパソコン。

「なんか起動時に、

お客様は偽造ソフトウェアの被害に遭われた可能性があります

って出るんです。なんとかなりませんか?」

…( ̄△ ̄;

そ、それって、多重インストールじゃないんですかねぇ…。

これは以前にもありました。

つながらなかったパソコンの正体は…。2007年3月 2日 (金)
こんなソフトは買いたくない。2007年11月22日 (木)

Windowsには「ライセンス認証」という仕組みがありますので、それで多重インストール(1台分のライセンスであることを無視して何台もインストールすること)をチェックしています。
以前の事例でもわかるとおり、サービスパックなどのセキュリティ更新をかけようとしたときにそれに引っかかって、こういう表示になるようです。

でも、お客様のお話を聞いていると、どうも様子がおかしい。

-----

こういうお客様には、注意深く事情を聴き出さなければならない。
本当に表示通り「お客様自身が被害者」なのか、知ってか知らずか違法行為をしていたのか、切り分けが必要だ。

時々あるんですが、自作機で「コピーしてもらったCD-R」でWindowsを持っている、という方からのお問い合わせ。
状況をきちんとヒヤリングしてみると、Windowsを買っていない、買う意思もないのが明らかな場合があります。
そういうお客様のサポートはお断りしています。
こちらまで違法行為に加担することになりかねないからです。

単純なところでは、「どこでどのように買ったのか」を聞いてみること。
どんな店で買ったのか、付属品はついていたのか、など。
量販店で新品で買ってこれ、というのは本来はありえない。
ただし、ウイルスやトロイの木馬やスパイウェアによって、プロダクトIDを盗まれることがある。
それこそ本当に被害者ですし、そこで私のような第三者の介入は話をややこしくするので、販売店かメーカーへ相談してもらう以外にない。

中古品で買ったのであれば、本来なら、これも販売店へ言うしかない。
売った側の責任以外の何物でもないからだ。

「ええと…新聞に載ってた広告を見て買ったんですけど…東北地方の○○社なんですが」

…ああ、そういえばそういう広告、見ますねぇ…。あれですか。
リースアップ品をリサイクルして格安販売してる、あれ。
そこには電話しましたか?

「ええ、電話しましたが、『13000円出せば入れてやるから送ってこい』って言うんです」

…は?はぁ…。

「送ってもいいんですけど、初期化されたり、時間がかかるのは困るので、すぐに何とかしたいんです」

…うーん、そうですか。じゃ、お伺いしますので。

-----

ということでお伺い。

まずは基本通り現象確認です。
電源を入れてみると…。

この Windows は、正規の Windows の認証プロセスを完了できませんでした。

この Windows は、正規の Windows の認証プロセスを完了できませんでした。この問題が解決するまで、この Windows には、すべてのアップグレードおよび Microsoft の製品サポートを利用することができません。
お使いの Windows を保護するため、[今すぐ解決する]をクリックしてください。
…と画面の真ん中に。

お客様は偽造ソフトウェアの被害に遭われた可能性があります。

お客様は偽造ソフトウェアの被害に遭われた可能性があります。
この Windows は、正規の Windows の認証プロセスを完了できませんでした。
…と画面右下に。

∑( ̄□ ̄;
うわ~…。
こ、これですか…。

とりあえず、「あとで解決する」をクリックしかないでしょうね…。
起動してみたら、真っ黒なデスクトップで、右下にこんなメッセージが。

D10002431

Windows Genuine Advantage
お客様のシステムは危険にさらされている可能性があります。
この Windows は、正規の Windows の認証プロセスを完了できませんでした。Microsoft が提供するアップグレードの大半は、利用する際に確認プロセスを受ける必要があります。ここをクリックするとこの問題を解決するための情報を参照できます。
…うーん、なかなか強烈ですね。
(写真には映ってませんが)デスクトップが真っ黒というあたり、迫力満点なわけです。はい。

「とりあえずは使えるんですけど、ちょっとこれはなんとかしないとダメなのかな、と思いまして」

そ、そうですねぇ…なんとかしなきゃマズイって気になりますよね…。

よくよくお聞きしてみると、新聞広告を見て電話して、「Windowsは入ってますか?」と聞いたら「XPが入ってます」と言われたそうです。
うーん…それでこれですか?
さらに、これが出て問い合わせてみたら、「ああ、そうなりましたか。じゃ正規のWindowsを入れないとダメですので送ってください。13000円で入れますので」と言われたんだそうです。
うーん…そんなバカな…。
付属品を出してもらいましたが、確かにWindowsのシステムディスクも、メーカーのリカバリディスクもない。
ノートパソコンの本体裏側をひっくり返してみると…。

ご丁寧に、最初に貼られていたはずのライセンス証明のシールがはがされています…。

…こりゃずいぶん念の入ってることで…。

さらに付属品を探ってみると、A4一枚の半ペラが。

なになに?
「Windowsは別途購入するかお手持ちのWindowsを用意して、インストールする必要があります」
なんですと?
「OSをお持ちでない方のために、○○○というフォルダにKNOPPIXという無料のLinuxOSのイメージファイルを入れてありますので、CD-Rを作成してインストールすることができます」
…な、なんじゃそら…。
「初心者向けテキストということで、○○○というフォルダにデータを置いていますので、初心者の方はそちらを参照してみてください」
そのフォルダを見てみると…なんと、2001年にやってたIT基礎技能講習用テキスト
KNOPPIX入れてて、IT講習のテキスト入れてるなんて…なんてチグハグな。

販売元のサイトを見てみたら…新聞広告品の受け付け用ページがいくつもあります。
よくよく見たら、追加オプション品の一つで、WindowsXPが13000円というのがあります。
それを追加品とすることで、新聞広告の見出し価格を安くしてある、というカラクリです…。

そんなもん、初心者にわかるわけなかろうに…。

おそらく、電話の際にも、それなりの説明はあったのかもしれません。
でも、お客様もやはり「自称初心者」なので、細かいところまでは理解できていないので、たとえ説明されていたとしても憶えておられないご様子。
ですので、この中古販売の会社は、必ずしも説明不足だとは断定できません。

しかし…そもそもこういうのは初心者向けとは言わん。

OSなしの価格が前提だったり、不充分な説明で売り渡したり、挙句は「偽造ソフトウェアの被害」と表示
なんか、あんまりといえばあんまりです。

我々のように、それなりの知識を持ち合わせた人間ならまだ確認するポイントを理解できていますが、「初心者向け」を前面に押し出してこういうことをするのはどうかと思われますが…。
この手のリースアップ品の中古販売をしている会社はいくつかありますし、今回の販売会社のやり方が違法行為かどうかは断定できないので、社名の公表は控えます。
しかし、違法でないとしても、このやり方はちょっとひどいですよね…。

そうかと思えば、中古パソコンの買い方・選び方を親切に解説してくれている良心的な業者もいます。
この業者のこの解説ページは、実にまっとうな内容です。好感が持てます。
実は大手パソコンメーカーも、リースアップで引き取ったパソコンをリサイクル品として販売していたりしたのですが、やはり「完全な初心者ユーザーは対象にしない」と言っています。
もちろん、「近くに教えてくれる人がいるといった場合には、そうしたユーザーも十分ターゲットになる」とも言っていますが。

ということで、Windows Genuine Advantageのメッセージから、以前の記事に出ていたページを引っ張り出して、正規のXP Professional用のライセンスをクレジットカードで購入手続きをしました。
価格は18625円。ちゅーとはんぱやな~…。
インストールされているのはProfessionalでしたので、販売会社の13000円というHomeEditionのOEM価格とまではいきません。これは仕方のないことです。

手続きが完了すると、ライセンス番号が出てきて、すぐにデスクトップが現れました。
途中で住所を入力させられましたが、どうやらWindows Genuine Advantage Kitとかいう、インストール用のメディア(CD-ROM)を送ってくれるようです。
何度か再起動して、元の環境のまま使えることを確認して完了です。

それにしても、動作が遅いのが気になる。
よくよく確認してみたら…なんと128MBしか実装されていません。
遅いながらも使えているので、お客様は「それでしばらく使ってみます」とは言ってますが、その容量では、ウイルス対策ソフトはほぼ使えません。
一応、近所の量販店でメモリ増設をしてもらうことと、ウイルス対策ソフトの導入をお勧めして退出。

結論:
いくら安いからといっても、初心者は中古品に手を出してはいけない。

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コメント

いつも見させて頂いております。
今回の問題の会社は会社は「ピ○○○」でしょうか。
いろいろに知人にはこちらの会社からは購入しないように常日頃から注意しております。
ちなみにこちらの会社から購入すると、Knoppixのディスクが付いてきて、こちらを使ってください、という紙が入ってきます。以前はMSOfficeProも入っていたのですが、最近はさすがにOpenOfficeになっています。
ここの特徴は、XP「対応」と書いてある事で、ライセンスがついているとはどこにも書いてないところです。

投稿: Sato | 2008/11/29 15:23:46

あ~(笑)この前、当方のお客様でも同じ状態で購入されました。
Windows Genuine Advantage Kitのディスクってあ綺麗なディスクかもしれません。
輝きが尋常ではなかったです。
ああなるとライセンス更新をWindows Genuine Advantage Kitで行わないと中のデータを引き継ぎ使用出来ないんですよね・・・。

投稿: 965 | 2008/11/30 17:06:42

Sato さん
んー、記事にある通りで、あえて社名は出しません。
中古に関しては、この手の会社だけの問題とは言えませんし。
オークションなんかでも、「動作確認用Windowsをインストール済み、商品到着後はお持ちのOSをインストールしてください」なんて書いてある中古品もありますから。
知人(初心者)から「これってどういう意味?買っていいもの?」と聞かれて、ライセンスの概念を理解してもらうのに一苦労でした…。

リサイクルPCを否定するものではありませんが、この頃は、ウルトラモバイルPCという選択肢も出てきましたから、この手の中古は価格的なメリットがほぼない状態になってしまってるんですけどねぇ…。
そろそろ「初心者だから中古で…」という考え方をなくしてほしいですね。
ジャパネットたかたあたりで、イーモバイルセットで訪問説明つき29800円!とかやってくれたらいいんでしょうか(笑)。
でも、訪問作業でそういう価格崩壊が蔓延すると、われわれは仕事できなくなりますが…。

965 さん
>輝きが尋常ではなかったです。

それって、DSP版やパッケージ版のとは違うデザインなんですかね?
実物は後日お客様宅に届くので、結局見てないんですが。

>ああなるとライセンス更新をWindows Genuine Advantage Kitで行わないと中のデータを引き継ぎ使用出来ないんですよね・・・。

以前の事例で書きましたが、Windowsのライセンスシールが新品購入当初のものを貼り付けたままなら、それに書いてあるキーを入れれば済む場合があるようです。
ただ、中古品だけに、そのキーもブロックを食らってる可能性もありますが…。

投稿: ささもと | 2008/12/01 8:15:38

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