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2008年11月21日 (金)

高速道路と大渋滞。

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必要があってとっておいた、ちょっと前の週刊アスキーを広げておりましたら、神足裕司さんのコラム「Scene2008」が目に留まりました。

みなさんもご存じのとおり、神足さんは、テレビや雑誌でしょっちゅう目にするコラムニストです。
この人の文章は、私は好きなので、コラムを見かけたらついつい読んでしまいます。
毎週買っているこの週刊アスキーも、このコラムを楽しみにしていますが、本来の目的はパソコン情報なので、コラムは時間のあるときに読む程度ですので、つい後回しになってしまいます。
今回もそんな感じで、2008年9月30日号のものを今頃読んでます(苦笑)。

タイトルは「冷徹な勝負の世界とそこにある苦悩」。それより大きな文字のサブタイトル(?)は「パソコンはくっきりと人を分け 天才に『高速道路と大渋滞』と言わせた」

なんのこっちゃ?と読んでみたら…。

どうやらこの「高速道路と大渋滞」という言葉、将棋の永世名人・羽生善治さんの言葉らしい。

私もパソコンのことをクルマに例えて話をすることが多いです。

CD-Rへの印刷がしたいので説明してほしい。 2007年4月23日 (月)
クルマにたとえると。 2005年5月 2日 (月)
性能が高すぎて使いこなせてません。2005年4月26日 (火)

でも、天才の言葉は、やはり違いますね。

-----

この言葉は、


ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

の著者、梅田望夫さんも使った言葉。

インターネットの普及がもたらした学習の高速道路と大渋滞:梅田望夫・英語で読むITトレンド :CNET Japan
【ウェブ立志篇】米ミューズ・アソシエイツ社長 梅田望夫 :MSN産経ニュース

羽生さんとの話の中で出てきた言葉を使わせてもらっているそうだ。

神足さんの記事を私なりに要約すると…

あの天才・羽生名人が、「今自分がプロ棋士の卵である奨励会員であれば、プロになれないかもしれない」と言った。
コンピュータの発達により、ものすごい勢いで「素晴らしい『次の1手』」が開発されている。
ITにより、その情報をたくさんの人が共有できる。
つまりこれは、誰もが容易にたどり着けなかった場所へ、高速道路ができたようなもの。
そして、誰もがその場所(奨励会レベル)に一気にたどり着けるようになったために、高速道路の出口(奨励会)は、大渋滞(人があふれかえった状態)になってしまった。
その大渋滞から抜け出すためには、並大抵の才能や努力ではダメなんだということ。
もし自分が奨励会の頃、そういった「大渋滞に巻き込まれた状態」だったなら、きっとそこから抜け出せないでいたであろう、ということ。
10年ほど前に7冠を手にした彼も、並々ならぬ努力と苦労があった、ということがうかがえる。

そして、将棋以外でも、あらゆる分野でその状態が起こっている。
ハリウッドでも、お笑い芸人でも、東大合格法でも景気対策でも、いろんな手法が出しつくされ、すべてが古くなってしまった。
10年ほど前の天才というレベルでは、なかなかそれを脱却できない。努力を怠ると、たちまちワーキングプアになるだろう、ということ。
以上、要約終わり。

パソコンの世界も同様だと思います。

私がはじめて「パソコン」というものにかかわったのは、中学校2年か3年の頃。もう25年以上も前ですね。
当時はまだ、パソコンという言葉がなく、「マイコン」と呼んでました。
中学1年の頃に没頭し始めた電子工作の部品を調達できたのは、明石市に唯一存在していた星電社のパーツコーナー。
そこに置いてあったマイコンを触ったのがきっかけ。
何度も通い、何時間もかけてBASICのプログラムを打ち込んで、デバッグすることに熱中していました。
親も電気系の技術者でしたので、その熱意を認められ、高校進学時に、中古ではありましたが、父の知り合いよりNECのPC-8001を譲ってもらったのがすべての始まりでした。
そこからDOS、パソコン通信、Windows、Mac、インターネット。で、今。

あの当時に、コンピュータと関わることができたからこそ、凡人の私でもこういう仕事ができているんでしょうね。

今はもう、高校どころか、小学校でもパソコンを触らせています。
実際に、教育委員会からの派遣でIT教育指導補助員として、2002年度に地元の小学校で教育に関わりましたが、もうここまできたか、と驚いたものです。
パソコンなんて触れることができて当たり前。「触れません」なんて言ってたら、どんな職場でも、仕事にならないのです。
今思えば、私程度の凡人が、やれウェブプログラミングだ、やれオブジェクト指向だ、やれファームウェアの開発だ、といった状態の、今のパソコン業界に足を突っ込んでいたとしても、はたしてそこを乗り越えて来れるだろうか?と考えると、疑問が残りますね。

2003年の春に、初級シスアドの試験を受けました。
すでに初級シスアドは人気の検定試験で、年2回も実施されています。
私もその時点でプロでしたから、合格しないと恥ですので、必死に勉強して、なんとか一発合格しましたが、難しい試験であったことは間違いなかったです。はい。

「高速道路の出口が大渋滞」というのは、まさしく言いえて妙、です。天才はやはり言うことが違いますね。

神足さんが

「この言葉にひどく衝撃を受けた。故ナンシー関の言葉を借りて言えば『膝の皿が割れるほど』わかった。
という、その気持ちは実によく理解できます。

だからこそ、今の時代は、本当に大変なのです。
この状況はパソコンの世界に限ったことではなく、昔からの知恵を、昔と比べモノにならないぐらいのものすごい勢いで注入され、知っていて当たり前という課題を課せられ、血肉としてそれらを会得している先人に、知識でしか知らない状態で並ぶことを求められるわけです。
そりゃ、ちょっとしたことで脱落して、這いあがれない状況になってしまうのも無理はないでしょう。

大渋滞でワーキングプアだらけになり、脱落組はネットカフェ難民。
先人が便利さを求めた結果がこれです。皮肉なものです。

社会常識にしても、血肉として受け継ぎ切れなかった子供が親になっているわけですから、非常識な親が増えるのも無理はないわけです(だからそれでいいとは思いませんが)。
世の中のほとんどが常識人だった、私の親の世代からは、非常識さをなじられることが多いわけですが、逆に言えば、なじってくれる世代の人でも、今の時代を若い頃として育っていると、おそらく昔と同じようにはいかないのではないでしょうか。

そういう意味では、高速道路なんてできていなかった昔の方がよかった、という懐古主義の方向にも行きかねない話ではありますが…。

パソコンで調べ物学習、止めました。 :のーん

「あれね、もう、やめたんです」

学校の現場において、これって大英断ですよねぇ~。

「インターネットでの調べもの」は「単なるテクニック」であるとわきまえていないと、知識は血肉とはなりえないのです。
「コピペ」は結果を出すのには有効ですが、過程を学習しているわけではないんですよね。

でも、それを理解できない親も、いるんじゃないでしょうかねぇ…。

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2008年11月21日(金) パソコン・インターネット, 日記・コラム・つぶやき |

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受信: 2008/11/24 0:17:38

コメント

はじめまして 片田舎で同業の者です。
ささもとさんの記事はためにたる事が多く以前より拝見しております。

前の記事とも関連がありますがネット検索について
出張のトラブル対応の場合
経験済みの症状だと頭の中に対処方法があるのですが
初見や複雑な原因の場合、方法が見つからず苦慮する時があります。
持ち帰りだとゆっくり調べる事ができますが客先だとそうはいかず・・・

お客様側からすれば何でも知ってるプロとして呼んでる訳ですから
わかりませんと言えず、相当のプレッシャーがかかります。
いろいろ試してダメな場合は、ネット環境のみお借りしてググります。
ネットが使えない場合は携帯、または相談して持ち帰りです。
客先でのネット検索は最後の手段ですね。
お客様が目の前で検索は「わからないの?」と思われ
かなり恥ずかしいものがありますので・・・

話変わって、先日、仕事のためになるかと思い基本情報技術者を受験
VB等、プログラミング経験が少しあるのですが、苦戦しました。
諦めモードで結果は見ていませんでしたが合格証書が届き、まさかの合格です。
仕事が忙しくなければ、来年高度資格を狙ってみようかと
もちろん実務も大事、日々勉強の毎日です。

これからも応援しております。
また時々、おじゃまさせて頂きますのでよろしくお願いします。

投稿: はむお | 2008/11/24 15:37:50

はむお さん
御同業の方ですね。コメントありがとうございます。

>基本情報技術者を受験

合格おめでとうございます。
やはり資格・検定の類は、合格していて損はないですよね。
試験勉強は自分のためにもなりますし。
またいらしてください。
更新頻度が低くて申し訳ないのですが…。

投稿: ささもと | 2008/11/25 18:52:25

僕もこのブログに会わなかったら、初級シスアド受けてませんでしたね~。
ささもとさんが「初級シスアドくらいはもってたほうがいい」とおっしゃてたので、それなら!と受ける気になったんですよね~。
確かに普段というか今まで知らなかった分野まで勉強しなけりゃならなかったので大変でした。
ギリギリでしたがなんとか合格。
高得点だろうがギリギリだろうが合格は合格、と自分に言い聞かせました、ハイ(笑)

投稿: ぶいち | 2008/11/25 19:57:15

明石市に唯一存在していた星電社のパーツコーナー。懐かしいですね。ココでなければ三宮の星電社まで足を伸ばすのですが、パーツ代より電車代のほうが高くつくことがよくありました。

投稿: まく☆彡 | 2008/11/27 15:48:52

初めまして。いつも拝見しています。
(RSSフィードで更新を確認してお邪魔しておりますw)

私本業はサーバ管理なのですが、片田舎の「コンピュータ会社」ということで、エンドユーザのサポートに出かけることも良くあります。

サポートにまつわるこぼれ話やノウハウなどためになることばかりです。このエントリでは身につまされることもあって思わずぶしつけにコメント差し上げました。

初級シスアドは私も社会人になってからとりました。会場が県立高校だったのですが、女子高生も受験に来るんですね。でもあの内容だと大変だったんじゃないかなあ。知っていることも多かったですが、SQLとか表計算あたりは改めて勉強しました。

当時(8年ほど前になるのか・・。)はまだサポート業もほとんどやってなかったのですが、合格できてほっとしたのを覚えています。

私も小学生の頃からPC8001に始まり、8bit機からMS-DOS,Win3.1~NT,LinuxやSolarisと手当たり次第に触っては知識を吸収してきたのですが、資格試験となるとそれらを一度整理して詰め込みなおすことになるので、大変なだけじゃなくいい経験だったと思います。

最近は新しいスタッフを探すのに募集をかけて面接したりするのですが、DOSを経験してこなかった人が増えてきている関係で、いろんな動作の「原理」を理解できている人が減っている気がしています。(操作はできるけれど、その意味を理解していない、というような)そういう意味では私の世代はいいタイミングだったのかなと。最近の環境だと、パソコン=ウインドウが出てあたりまえ、になっていて完全にブラックボックス化しているのが災いしている感じです。

原理や原則が分かっていれば知らない環境や新しいバージョンのソフトでも応用が利くのですが、そうでないと苦労しますね。

サポート先でのググりは、たまにあります。
とにかくお客さんとしてはとっとと不具合が直れば良い訳なので、恥ずかしいなどと言っておれません。必死にググります(笑)。

そんなわけでネット上の情報には非常に助けられています。
私も恩返しの意味で、時々サポート事例をブログにアップしたりしています。

投稿: marusa99 | 2008/11/27 18:28:50

いつも楽しく拝見させて頂いております。

情報処理試験の申し込みをしても、受けに行けない状況が続いているため、諦めかけている今日この頃です。

さて、誤字を発見したのでご連絡します。

「オブジェクト志向 → オブジェクト指向」

ですよ。
気になってしまったので投稿させて頂きました。

投稿: pianyi | 2008/11/29 13:38:49

ぶいち さん
そうそう、初級シスアドはマークシートですし、ある程度の下地があれば、まぐれででも…って言ったらフォローになりませんね(笑)。
でも、3割程度の合格率ですから、並大抵では受かりませんよ。胸張っていいと思います。

まく☆彡 さん
んーと、そんなにご近所でしたっけ?あれ?

marusa99 さん
そう、初級シスアドの試験場では、高校生とか受けに来ているのを見てぎょっとしました。
あの試験は、内容からして、社会人の経験値がアドバンテージになるわけですから、高校生では、結構難しいんじゃないかと思うんですが…。
DOSに関しては、実際そうだと思います。
Ubuntuを触っててもそう思います。
変なところにできたファイルをどうにかするには、結局はLinuxコマンドの知識が必要になるのがひしひしと感じられます。Linuxコマンドあんまり知らないだけに…。
サポート先では、私もぐぐりますね。
確かに「知らない」ってことを露呈する行為ではありますが、ぐぐって比較的短時間で見つけたら、それはそれで感心されます。
出先で困って、先人の情報をもらうこともあるので、私はこうして事例を公開してます。
少なくとも、他人の批判をして、自分の知識の方が上であるかのような見苦しい論法を展開するために書いているわけではありません(苦笑)。

pianyi さん
誤字のご指摘、ありがとうございました。
早速修正いたしました。

情報処理試験は「資格」ではなく「検定試験」ですから、大事な用件が入ると、どうしてもそれが優先になってしまいますからね。
勉強期間が長くなったと思うしかないのでしょうか。
合格をお祈りしてます。

投稿: ささもと | 2008/11/30 6:33:56

はじめまして、chairoと申します。
 学校の話にふれていただき、ありがとうございます。学校では「l気付いている」方もいらっしゃいますが、情報機器の使用報告書が求められたりするために、手間のかからない利用方法が重宝されている面もあります。フィルタリングのおかげで、道筋はほぼ固定されていますので。(正直、最悪ですが・・・)

 「知識は血肉とはなりえないのです」とのお言葉に、共感いたしました。血肉・・・、これを持つものと持たないものとの差は、埋めようがありませんね。だからこそ、持たない者が作り出す次にかけるかな?と、日和見な立ち位置を選ぼうと思いつつ、いや、やはり!と奮起しつつの繰り返しです。

投稿: chairo | 2008/11/30 14:29:51

chairo さん
いや、chairo さんのブログ記事を出させてもらったのは、3年ほど前の記事でお伺いしてたからなんですよね(笑)。
たまたま別件でこのブログの記事を読み返していて発見して、内容としてタイムリーな記事でしたので。
また忘れた頃にお伺いさせていただくかもです。

投稿: ささもと | 2008/12/01 7:19:15

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