ウイルス対策ソフトをご利用の場合、「トロイの木馬」を誤検出する記事があります。警告が出た際は、こちらの記事をごらんの上、お知らせいただければ幸いです。

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2010年6月30日 (水)

iPad狂想曲。

5月末についに発売されたiPad。
本場アメリカではすでに一足先に発売されていましたので、とっくに手に入れてあれこれ使っている人もいますけど、日本では5月末でした。
もうちょっと経済的に余裕があれば一発で買うところだったんですけどね…。

そしてそれから1ヶ月ほど。
今回のiPad騒動は、自分がユーザーにならなかったことで、かえって冷静に見ることができました。
見ていて思ったことを書いてみます。

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一つ言えるのは、とにかく過度の期待をしすぎ。

このデバイスが非常に魅力的であることは否定するべくもない。
カメラがないとか、GPSは3G版でないと付いてないとか、そういう部分は些細なことだと思えるほど、よくできたデバイスだと思う。

ただ、問題は、魅力的であるがゆえに、ユーザーが過度な期待をしているということ。

iPadは、アメリカで先行発売されていた関係もあり、いろんな情報が小出しにされて、いろんな期待を持たせられる状態となっていた。
実際には、iPhoneやiPod Touchというデバイスがすでに出ていて、それの上位機種といった位置づけにあたり、タッチパネルによる簡単操作、直感的な操作の下地が出来上がっており、それが大画面化されるという部分では、かなりイメージしやすかったのは事実。
ウェブもメールも、劇的に使いやすくなったのも事実で、そこに関しては改めて書くまでもない。

しかし、iPadだから導入も簡単かと言えば、決してそうでないのも事実。

3G版なら初期導入手続きは携帯電話ショップの店頭でやってくれるのは事実ですが、3G版でないWi-Fiモデルを通販などで新品の開梱を自宅でやる場合は別。
ある程度勝手がわかっている人間なら、家の無線LAN親機の無線接続暗号キーを入力してネット接続したり、iTunesをインストールしたパソコンと接続して、初期導入手続きを行なう必要がある。
スクリーンキーボードも標準ではかな入力をサポートしていないために、入力はローマ字しかできないし、利用イメージ映像で散々出てくる「写真を入れて表示する」なんていう使い方を実現するためには、iTunesからの流し込みか、別売りのSDカードリーダーを利用することになる。なので、

基本的な利用目的を達成するのに、決して「経験ゼロからでも簡単」とはとても言いがたい。

ウチの電話番をやってくれている女性(電話応対だけなので決してPCに詳しいわけではない)に印象を聞いてみたものの、やはり

「iPadは…テレビで見かけた限りでは、『あれは詳しい人が使う道具だ』という印象を受けますね」

という返答が返ってきた。
「いろんなことができるみたいだけど、そこまで使いこなせそうにない」という、高度な電子機器に対するごく普通の感想だと思います。
まだまだパソコンにすら馴染めていない人からすれば、そういう印象しか持たれないのは事実ですし、「あれこれ変わっていく画面を追いかけて操作する」という点ではパソコンとなんら変わりはないのです。

iPadの登場から「電子教科書」がやたらと盛り上がってます。
しかし、iPadが高性能・簡単操作であることと、コンテンツが豊富かどうかという点は全くの別物。
アプリはすでにiPhone用のものが多数流通しており、供給にさほど困らないのは事実。
しかしコンテンツは違う。
iPadがあれば、コンテンツが勝手に湧き出てくれるわけではない。

コンテンツとは、画面上で再生する「内容」。
タッチパネルにより指先の動きだけで「めくる動作」「拡大縮小」ができる、というのはあくまで「内容の再生」をするための再生機器の機能に過ぎない。
再生するのが、従来の教科書をただ単にスキャナで画像として取り込んでPDFにしただけ(いわゆる
「自炊」)とかであれば、手間をかけるだけ無駄。
その程度のものが教科書として成り立つなら、小学校なんかなら、とっくにパソコン室のみの授業で片付くようにできているはず。
iPadなんか使わなくても、スキャンで取り込んだだけの自炊PDFだけで授業になるかどうかはすぐに試せる。
本当に使える「電子教科書」の姿は何なのか、再生機器の性能からできることだけで考えていてはなにもできない。

私個人は、iPadを「使いやすい革命的な機器だ」と考えているのは、ある程度パソコンを知った人だけだと思います。
説明書がほとんどないとは言え、パソコンの知識までゼロから使えるかといえば、かなり無理があり、ある程度は知識がないと使い始めることすら困難です。
ある程度セットアップできていれば、何も知らない人に与えることはできても、そこまで仕上げて面倒を見れる「それなりの知識を持った人」がいなければならない。
それでは従来のパソコンが、新OSが出るたびに「簡単になった!」と言っているのとそう大きな違いはない。

機器の性能ではなく、使い方や再生するコンテンツが重要なのは、昔も今も変わらない。

2010年06月30日(水) ニュース, パソコン・インターネット, 企業(メーカー・プロバイダ等)の姿勢, 携帯・デジカメ, 日記・コラム・つぶやき, 趣味 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2010年6月17日 (木)

パソコンが遅いのは写真を入れすぎてるせい、という誤解…か?

こちらのお客様、最初の話は「インターネットがつながらない」だったんですが…。
パソコンは、ソニーのVAIOでテレビ内蔵型の大画面のVistaマシン。

お伺いして状況をチェックすると、どうやらLANの設定をあれこれいじくってあった。これがまずかったようで、通常のDHCPによるIPアドレス取得の設定に戻してやるとすんなりつながった。
…なんでこんないじり方を?

「ああ、どうにも起動や動作が重いので、あれこれ調べたりしていじってたんです」

…( ̄△ ̄;
普通触らないような部分をいじるなら、ある程度理解してからいじった方がいいですよ…。

ネットがつながったのはいいのですが、やっぱり動作が遅い。
ブラウザの表示に異常に時間がかかっている。
トップページの表示に何分もかかっていたり、検索の文字入力も、キー操作に全くついてきていない。
両手打ちで猛スピードだとかではなく、片手でポチポチ打っていても、何秒も遅れる始末。

メモリが少ないからかと思ったのですが、とりあえず2GBほど入っているので、ウイルス対策程度でそこまで遅くはならないはず。

「デジカメの写真をいっぱい入れてるんですけど、そのせいですかねぇ」

いろいろお聞きしていると、

  • デジタル一眼レフに凝っていて、RAWデータでかなりの数を残している
  • 動画もそこそこ保存してある
  • 写真や動画の編集をすることが多い
  • 本体に保存するのもまずいと思ってUSB接続の外付けHDDにバックアップを取っている
ということ。

…うーん、確かに写真データは多そうですが…いや、でも、そういうものじゃないと思うんですけどねぇ…。
このパソコンはテレビ内蔵なので、HDDの容量には余裕がありますし、少々入れすぎたからってそういうことは…現にバックアップの成果もあってCドライブの空き容量は半分以上ありますし、Vistaですからデフラグは自動的にやってますし。

でもここまで遅くなるのもおかしいなぁ。ウイルスか何かかなぁ…。
起動項目をチェックした範囲では、怪しげなものは何もない。
起動項目に出てこないような隠れたものか、はたまた本当にデジカメ写真のせいなのか…。

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空き容量はそこそこあるんだから、いくらなんでも写真を入れすぎた程度で、文字入力すらもたつくほど遅くなるなんてありえないだろ…と思いながら画面をよくよく観察していると…。

何やらタスクトレイに動きが。

なんかくるくる回ってます。
矢印を当てると、どうやら「VAIOコンテンツ解析マネージャ」らしい。
しばらくするとくるくるが止まり、それに連動してか、それから動きはよくなった。文字入力程度でもたつかない。
うーむ…。

再起動すると、しばらくはモタモタモタモタ…使っている間に、なんとなく使えるレベルになっていたり。
この辺は、休止状態でもあまり傾向が変わらない。

うーむむむ…まさか…。

「VAIOコンテンツ解析マネージャ」でぐぐってみたら、一発で出たのは以下のサイト。

VAIO typeP高速化&カスタマイズ(VAIOコンテンツ解析マネージャの設定編) [vaio] :とあるソニー好きなエンジニアの日記

…うーむ、もしかしたら…。

  • 「全般」タブ:低負荷設定
  • 「ビデオ」タブ:「解析を行なう」のチェックを外す
  • 「ミュージック」タブ:「解析を行なう」のチェックを外す
  • フォルダ監視:全てのチェックを外す

記事ではTypePのものなので、画面は若干違うものの、この通りにやってみたところ、表示や文字入力のもたつきはなくなった。

犯人は、「VAIOコンテンツ解析マネージャ」でした…。

要するところ、保存した写真を毎回毎回解析しに行っていたので、起動後や新たな写真を保存した後にもたついてしまう、ということだったようです。
しかも、かなり高画素の一眼レフでRAWデータだというのも利いていたようです。
それが1000枚以上も保存されていたわけですから…そりゃ重くなって当然じゃないかと。

実際のところ、「VAIOコンテンツ解析マネージャ」もですが、これだけ大量の写真データを、あまりフォルダわけもせずに保管していたら、写真をいじるソフトが動くたびにもたつくのは仕方の無い話ですね。
まぁ仕事でこういう写真を扱う作業をするなら、基本はこういったテレビ内蔵のVAIOなんかじゃなく、それ用にグラフィックボードやマルチコアCPUを備えた高性能なパソコンを使うべきじゃないかと思われます。

「えーっ、そういうのをするためにこのVAIO買ったのに…」

…うーむ、ちょっとそれは厳しいような…とりあえず、テレビ録画とかはあまりやらずに、外付けHDDはバックアップ時のみ接続して、できればしばらく使わない写真データはDVD-RやCD-Rなどに小分けして書き出しておくぐらいできめ細かな運用で回避するしかないでしょうねぇ…。

VAIOって、こういった画像処理用のソフトが標準添付されていたりで、なにげに使いやすそうに見えるんですが、あまり何でもかんでも1台で済ませることができるように見せかけて売ってるのはどうかと…。

2010年06月17日(木) 定番トラブル, ソフトウェア不具合関連, ソフトウェア不具合関連(設定不良), パソコントラブル, パソコン・インターネット, 企業(メーカー・プロバイダ等)の姿勢, 基本操作・便利技関連, 携帯・デジカメ, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (3) | トラックバック (0)

2010年6月15日 (火)

おかえり!はやぶさ。

小惑星探査機「はやぶさ」は、日本時間6月13日の19時51分に回収カプセルを分離し、22時51分頃に大気圏に再突入しました。

実は、13日は夜の再突入前に、日本の上空を通過していたんですよね。

「はやぶさ」最後の日:「はやぶさ」が日本から見える方向 :JAXA

この日は雨でした。家で作業してましたので、気持ちだけ空に向けてました。

そして14日は全国の新聞の1面を飾るトップニュースとして報道され、テレビ朝日「報道ステーション」でもオープニングのトップニュースとして放送されてました。

読売・毎日・産経・朝日・日経・東京の、6紙の今日の朝刊1面 Posted on June 14, 2010 by akibalife_bin :twitpic

が、15日は日本時間早朝にワールドカップサッカーで日本がカメルーンを下したとか、iPhone4の予約が開始されたとか、いろんなニュースがあったため、カプセルを無事回収したというニュースはその陰に隠れてしまった状況でした…。

動画などを含めて、記録として書いておきます。

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「はやぶさ」に関しては、以下のリンクに詳しく書かれています。

はやぶさ、地球へ! 帰還カウントダウン :JAXA

時系列で簡単に書いてみると…

「はやぶさ」は2003年5月にM-Vロケット5号機で打ち上げられ、小惑星イトカワを目指しての旅に出た。
2004年5月に地球の重力を利用したスイングバイを実施し、小惑星への軌道に乗るための加速をして、地球軌道を離れた。
その間にも、観測史上最大の太陽フレアを喰らったり、リアクションホイールが次々故障するなどの数々のアクシデントを乗り越えてきた。
そして2005年9月、小惑星イトカワに到着。しばらくは表面の観察を続ける。
2005年11月、いよいよ着陸に向けての準備を開始。
目印となるターゲットマーカーを投下したが、1発目はイトカワを外れた。
イトカワ表面に降ろす予定だったローバー「ミネルバ」も、タイミングが合わず、イトカワへ降ろすことはできなかった。
2発目のターゲットマーカーを投下、無事着地したのでそれを目指して降下したものの、コントロールが上手くいかず不時着状態。
地球からの指示で一旦離陸、再チャレンジで着陸に成功。ここでサンプルが取れていたはずだが…。
イトカワを離れた直後に、燃料漏れが発生。どうやら1回目の不時着でダメージを食らっていたらしい。それにより、姿勢制御ができなくなり、地球との交信が途絶。
2006年1月末、ようやく「はやぶさ」からの電波を受信。姿勢が回復し、満身創痍の状態だとわかったのは2006年6月。
残念ながら予定通り2007年帰還するための軌道に乗り遅れたため、帰還は大幅に遅れることに。
2007年2月、メインの推進エンジンであるイオンエンジンの再始動。地球への帰還コースに入った。
2009年11月、イオンエンジンDが故障。使えるはずのCも調子が悪い。ここで帰還が絶望かと思われたが、「こんなこともあろうかと」と用意されていた、イオンエンジンAとBのニコイチ運用のための回路を使用し、地球帰還の望みがつながった。
そして2010年6月、最後の精密修正を終えた。あとは帰還を待つだけだ。
2010年6月13日、大気圏突入直前に回収カプセルを切り離し、オーストラリアのウーメラ砂漠へ向けての大気圏突入を開始。
月より遠い天体に着陸し、自力で地球まで帰還するという世界初の偉業を成し遂げた「はやぶさ」自身は、大気圏突破の性能はなく、使命を終えて風になった。

…これだけドラマチックな展開を見せた探査機はいまだかつてあっただろうか。

アポロ13号のトラブルも映画になるほどだったが、「はやぶさ」もそれに匹敵するほどのドラマがあった。
カプセルの中身が明確になったら、ぜひとも映画にしてほしい。日本の技術力、そしてあきらめない心で困難を乗り切って偉業を達成した感動を、子供たちに知ってほしい。

そして、ネット上での動画たち。

どこのテレビ局も結局やらなかった再突入生中継。以下は和歌山大学によるUSTREAMでの中継の録画です。

こちらはNHKなどの再突入時の映像まとめ。

NASAが航空機から撮影した映像。

NASA Team Captures Hayabusa Spacecraft Reentry

なぜNASAがこんな撮影をしたのかと言うと、地球外から偶然飛んでくる天体は、「○月○日○時○分に○○に向かって落ちてきます」という精密な予測は不可能だからです。
スペースシャトルの数倍のスピードで大気圏突入をする物体が燃え尽きるまでのデータなんて、そうそう取れるものではないからです。

「はやぶさ」は単なる機械です。
しかし、度重なるトラブルから奇跡の復旧を繰り返し、帰ってきてくれたのを見ると、燃え尽きて消えてしまう様子は涙なくしては見れません…。

おまけ:

【ニコニコ動画】<完結編>探査機はやぶさにおける、日本技術者の変態力

20分と長めですが、宇宙戦艦ヤマトを知っている人であればかなり楽しめそう(笑)。

さらにおまけ:

「はやぶさ兄さん」と「イカロスくん」と「あかつきくん」 malkavian :Togetter

帰ってくる「はやぶさ」とすれ違うように金星へ向かった金星探査衛星「あかつき」とソーラーセイル「イカロス」とのツイッター上でのやり取りです。ちょっと「うるっ」と来そうな内容です…。

もひとつおまけ:

【ニコニコ動画】総統は「はやぶさ」の報道姿勢が不満のようです :ニコニコ動画

2010年06月15日(火) おすすめサイト, ニュース, ハードウェア不具合関連, パソコン・インターネット, 企業(メーカー・プロバイダ等)の姿勢, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (1) | トラックバック (0)

2010年6月 3日 (木)

期限切れのウイルス対策ソフトは…。

もうとっくに定番トラブルと化している、期限切れウイルス対策ソフト問題。
最近、またやたらと増えているので、記事に残しておきます。

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事例1:

  • 現象:ある日突然メールが使えなくなった。NEC製PCの、WindowsXP SP2プリインストール機。
  • 原因:バンドルされているMcAfeeを有効にしないまま放置していた。
  • 対処:MCPR(McAfee Consumer Product Removal tool)でアンインストール。

事例2:
  • 現象:ある日突然メールとホームページ閲覧ができなくなった。
  • 原因:インストールしてあったNorton360 v2.5.0.5が期限切れで放置してあった。
  • 対処:Norton 削除ツール (Norton Removal Tool)でアンインストール。

…いつもはあれこれ経過を書いてますので、短くまとめてしまうと味気ないですねぇ(笑)。

ここで問題なのは、Norton360。

期限切れということで、機能を停止させられているためか、設定用の画面を開くことができないのです。

つまり、この時点でできることは、

  • 契約延長
  • アンインストール
の2択。
…いやまぁ、契約するならとっととやれ、嫌なら使うなと言いたいのはわかりますが、わけのわからん現象を、ある日突然食らわせるのは勘弁してください…。
期限切れと同時に発症するならまだしも…。

結論:
ウイルス対策ソフトは期限などを確認し、きちんと有効にしておきましょう。
「買ってきた時についている」「回線に標準装備されている」というウイルス対策は、「何もせずにほっといても防御してくれる」わけではありません。

2010年06月03日(木) 定番トラブル, ウィルス・スパイウェア関連, ソフトウェアアップグレード関連, ソフトウェア不具合関連(セキュリティホール), ネットにつながらない・遅い, パソコントラブル, パソコン・インターネット, メール送受信関連, 企業(メーカー・プロバイダ等)の姿勢, 基本操作・便利技関連, 日記・コラム・つぶやき | | コメント (0) | トラックバック (0)